H�TS�jA����Q%͌4!���s��ggm�Rh|���iv7���J+�������6*�AՄ���u�I��_��;)�WD�~(�ܗR*{'�Q����U)T�2���T��5,�֥�pj-X�U��ڸ1V�
0000285107 00000 n [事例1-1] 長時間労働の結果うつ病にかかり自殺したケースの裁判事例(電通事件), [事例1-1] 長時間労働によりうつ病にかかり自殺未遂したシステムエンジニアの事例, [事例1-33] 海外勤務で上司との反目と身体不調がうつ反応と過飲・無断欠勤、退職に至った事例.
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10 0 obj <> endobj 今回は、そもそもカナダからインフルエンザにかかったまま帰国したので体調は絶不調だったのですが、その後花粉症デビューだと思っていた症状が実は気管支炎だったことが発覚し…! 0000001593 00000 n
0000002311 00000 n 事業場におけるメンタルヘルスに関する事例の紹介です。海外勤務で上司との反目と身体不調からうつ反応と過飲・無断欠勤、退職に至った事例を紹介しています。 0000342370 00000 n
0000004943 00000 n 0000006556 00000 n 0000005495 00000 n
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また、海外赴任ではなく、半永住的に海外に拠点を移しているけれど、籍は日本にあるというう方もいます。 そのような場合、離婚のために帰国するのが難しく、「海外にいること」そのものが離婚の障壁として感じられたりします。 0000002593 00000 n 0000006505 00000 n 10 41
�9� endstream endobj 11 0 obj<> endobj 12 0 obj<>/Encoding<>>>>> endobj 13 0 obj<> endobj 14 0 obj<>/Font<>/ProcSet[/PDF/Text]/ExtGState<>>> endobj 15 0 obj<> endobj 16 0 obj<> endobj 17 0 obj<> endobj 18 0 obj[/Separation/DIC#2075p*/DeviceCMYK 39 0 R] endobj 19 0 obj<> endobj 20 0 obj<> endobj 21 0 obj<>stream %PDF-1.6 %���� 0000005690 00000 n 望まぬ海外赴任と「うつ」 駐在者本人 シンガポール日本人会診療所心療内科の受診者のうち、成人男性の割合は20%くらいです。 このうち、駐在派遣者本人は、約半数。駐在派遣者総数から考えると、決して多い受診者数 ではありません。 %%EOF
なんだか長引くのでアレルギー検査のため血まで取ってもらったのに、結局咳は止まらず、どの検査項目もアレルギー反応はゼロというお医者さんも首をかしげる結果に終わりました。, ということで、まず環境によって体調がやられました。母国の空気がもう無理って情けないです。涙, そして、人が多くて駅のホームで気分が悪くなるとか、満員電車の込み具合にびっくりする自分にびっくりするといったようなことが一ヵ月以上続きました。以前は積極的に好みはしないものの、大都会東京で平気で毎日こなしていたことができなくなる、なまった自分を突き付けられて落ち込みます。, そしてやっぱり人間関係は難しいです。それは、日本語と英語が話されるそれぞれの文化では、コミュニケーションの方法が結構違うからです。, 日本は言葉ではなく察することを良しとする文化。意見交換もあまり活発ではないな、と改めて思います。これも比較対象があるからこそ気になってしまうところなのですが。, 自分の意見を言って、相手からの違った切り口や考え方を受けることで、お互いの理解を深めたいと思っているこちらの意図は伝わらず、相手が気を遣って意見も反論もしてこないことでコミュニケーションがうまく機能しないことが今回ありました。, 私としては、相互コミュニケーションの流れの一部として、意見・反論を待っているのに、相手は「決めつけがすごい人」と私のことを判断してしまったようで、なんだか関係が上手くいかなくなってしまいました。, 帰国うつと言っても、病院で診断されるようなうつ病のように、いわゆる薬が効くようなものでは無いです。, 適応障害に近いのかな?環境の変化に追いつけていない状態だと考えれば、新入社員や新婚の人なども比較的なりやすいちょっとした落ちこみ期です。, なので、基本的には深刻に考えすぎず「ゆっくり慣れていけばいいや」くらいに構えていることで、だんだん時間が解決してくれます。はじめの時期に、辛い状況を打破しようと頑張って、我慢したり乗り越えようと同じペースで生活すると、「帰国うつ」でもなかなか環境に慣れることができず、長期化したりもします。, 状況が許す限り、話しやすい人と会い、行きやすいところに行く、という選び方を優先することで、身体もコミュニケーションの取り方も日本でそんなにストレスや違和感を感じなくなってくるようになります。, 私は具体的には、人混みや駅のラッシュが限界だと思ったら謝って予定を変えさせてもらう、タバコの煙で咳が止まらなくなったので飲み会を早退させてもらう、会話の仕方のちょっとした違いも受け入れてくれたり面白いと思ってくれる人たちとから再会していくようにするなど、初めの一ヶ月は友達には本当に申し訳ないと思いながら、自分勝手にさせていただきました。, そのおかげで、帰国後二ヶ月が経とうとしている今では咳もだいぶ収まり、慣れていない所の人混みでも比較的大丈夫になりました。日本の生活に慣れてきたなという実感があり、過ごしやすくなりました。, 海外生活から日本に帰ってくるたびに、その環境に自分の生活や性格を合わせていこうとやってきましたので、環境の変化に反応する自分の扱い方も慣れてきました。, でも、これからも日本とカナダを行ったり来たりするかもしれないと思うと、毎回体調と性格を調整していくのは大変だな…と正直思います。特に、その調整期間ってそれだけタイムロスと言いますか、動き出すのに時間がかかってしまいますので、ちょっと痛いです。, 環境の変化に関わらず、自分は自分で居られる人もたくさん居ますから、そうなれればいいなぁ〜と思いつつ、背伸びしすぎないで自分のできる範囲内で取り組んで行こうと思います。自分にはなれない人になろうとするのも大変ですからね。, 何回も繰り返したらさすがに慣れるんでしょうけどね。もしこれから海外生活を予定していたり、海外から帰国予定の方は、そんなに構えず、ゆっくり慣れていってほしいなと思います。, 海外から帰国して、環境の変化についていけなくなり「帰国うつ」になってしまうのって、その気持ちを共有できる人がなかなかおらず、孤独感を感じやすいということも影響しているのでは無いかなと思っています。, 元気が無いなんて話を記事にするのは恥ずかしかったのですが、そう言った理由もあり、もしたまたまこの記事にたどり着いた人に「結構自然な反応だし、他にもそう思う人はたくさんいるよ」ということを伝えられたら嬉しいなと思っています。, 私の記事をいつも読んでくださっているみなさんには関係ない内容になってしまって申し訳ないのですが、この情報過多の時代になかなか見つけにくい情報こそ、私の書ける範囲で書いていきたいと思う今日この頃です。(SEO無視かい!というツッコミも歓迎です!笑), そして、英語学習には関係なくても、英語を使うようになって出会うであろう人たちを理解するという意味で、決して知っていて損な内容ではないと思っています。, 日本にいると海外から帰国する人にキラキラしたイメージを持ちがちですが、ただただ違う環境から帰ってきてちょっとだけ疲れている、ということを理解して、ペースを尊重してあげてほしいなと思います。, 英語学習には関係ありませんが、異文化理解には深く関係してくる内容です。これからもっと、日本人の中でも色々な人がいるのだと理解してくれる人が増えたら嬉しいなと思っています。. ^��ņr �Q�b0�ڳԼqsD�ų�i>n�14���p��r���e! 0000304751 00000 n 0000285638 00000 n 0000304052 00000 n 0000005964 00000 n 0000342565 00000 n
[�ZC�s��%�Vpm��1���ځ1��q(�)���:���ʭBd��A��p���~�v�Ҕi�QX+����wJ��LJa�+(mb����.U@�v!C5���aG��6�m'T�h_\��6��(��0w^��������x@-Mgm^r���3����aB�u�; �W�%���:R���^�ۧ�����C:�PW|`Z��Ӗ�bu:���l�Ý:���oyQ{:�FJ��XD̞� �U�EݛeO���c��� �=��W)=�D�� ߫\.Y/g. Copyright © 2020 Ministry of Health,Labour and Welfare,All Rights reserved.
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また、今回のcovid-19のような感染症が起こると帰国することも中国に戻ってくることもできなくなります。 そういった環境から海外赴任の人はどこにも逃げられず、うつになってしまったり自殺してしまったりする人が多いです。
x�b```f``Y�����u�A��X������ai�C�BNI��[?��C3:::BÀdX!P�bc�y�l�X 0000286367 00000 n 0000007452 00000 n 海外赴任からの帰国後のキャリアについて悩んでいますか?この記事では、実際に海外赴任からの帰国後に退職をし、自分のキャリアを考えた経験を元に海外赴任の帰任が近づいてきたらやるべきことや帰国後のキャリアのギャップについて解説しています。 0000001948 00000 n
0 「帰国うつ」とは? 「帰国うつ」とは、簡単に言うと、海外である一定の期間生活したあと日本に帰国をした際に、気候・環境・文化の違い・人間関係など、様々な要因で違和感を感じ、生きづらさを感じ … startxref
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0000001396 00000 n 私が海外駐在中に懇意にしていた知人から聞いた話で、深刻な事例があります。 ある会社の駐在員が、日本にいるお父さまが亡くなられたので、告別式のために一時帰国しましたが、赴任地へ戻って来てからも、ふさぎ込んでしまいオフィスに出社して来なくなったそうです。 日本で英語に取り組んでいる人の中には、数か月~数年間海外生活を経験した人も多いと思います。これからまさに海外に向けて出発しようとしている人もいるでしょう。, 出発前、留学中は新しい経験に心の準備が出来ていたりして、文化の違いにも、ちょっとしたミスコミュニケーションも前向きに乗り越えていこうとできるものです。そんな海外生活の終わりには、多くの困難を乗り越えた達成感をもって、やりきった気持ちで帰国出来たら理想ですよね。, でもそんなホッとした気持ちになって帰国すると、予想していなかった困難に直面する人も居ます。私も一年前ほどネットでたまたまこんな言葉を見つけてはっとしました。, 簡単に言うと、文化の違い・カルチャーショックなんです。違う文化から違う文化へ生活を移すので、自然なことですよね。, でも帰国時のカルチャーショック(逆カルチャーショックと言ったりもするようです)は、ちょっと厄介です。, 今回は、帰国の時にカルチャーショックが、なぜ本来自然な反応なのか、そして、留学や海外生活を始める時よりもちょっと厄介なのはどうしてなのか、そんなお話しをしたいと思います!, なかなか自分の周りに帰国後のカルチャーショックを理解してくれる人が居なくて、元気がなくなってしまう(=「帰国うつ」になる)という人もいるのではないかなと思って、記事にしようと思いました。, 「帰国うつ」とは、簡単に言うと、海外である一定の期間生活したあと日本に帰国をした際に、気候・環境・文化の違い・人間関係など、様々な要因で違和感を感じ、生きづらさを感じることです。, 「うつ」という言葉が入っていますが、病院で診断されるうつ病とは区別して考えてください。時間がかかっても日本のやり方に慣れれば、問題なく日本で生活が送れるくらい適応できることががほとんどです。, この帰国後の落ち込む気持ちに決まった言葉はなく、逆カルチャーショックと呼ばれることも多いようです。, こうなると、実際に体調を崩したり、留学前に日本で仲良かった人たちとうまく関係が行かなくなったり、前の日本の生活ではなんでもなかったことが出来なくなってそんな自分にもやもやしたりします。, カナダ生活から帰国2回目という今回、前回の反省を生かして「帰国うつ」にならないように準備していたのですが、やっぱり上手くいかなくて、それにも1ヶ月ほど落ち込んでました。(落ち込んでいると記事が全然書けないですね。涙), 2回帰国うつっぽい感じを経験したので、それぞれどんな様子だったか分けて振り返りますね。, 大学生時代にカナダ交換留学から帰国したときは、大好きだったサークルの仲間・遠距離中だった彼にまた会える楽しみで、ルンルンで帰国しました。でも、やっぱり一年間カナダでのびのび生きていたので、日本の人との距離感がつかめず、大好きだった人たちとの関係が思ったように戻らなかったことにとても悩みました。, 「帰国うつ」という現象の存在も知らず、海外からの影響を受けて、自分の性格が悪くなった・コミュニケーションの仕方が悪いのだと思って落ち込んでいたのを覚えています。, 一生懸命ならなんでも上手くいくはずなのに、と本気で信じていた若かりし頃の浅はかさもありますが、逆カルチャーショックということが自然な反応だということを知らなかった当時の私は相当パニックしていました。, 今思い返してみると、この頃から地元の友達や知り合ったばかりの人には「外人・外国人」レッテルを貼られるようになりました。, そしてあれから10年以上経った今でも「ほとんど外人だよね」「もう全部が外人なんだもん」とか、びっくりするくらいの頻度で言われます。血は純粋な日本人、27年間のうち2年半くらいしか海外には住んでないんですけどね。, いい意味だよ、とフォローしてくれる人もいますが、日本では「ソト」の人と認識されると、社会生活が不便になるのを何度も経験しているので、気持ちは複雑なままです。笑 海外生活経験のある日本人なんてたくさんいるのに、その人たちはもう同じ日本人として見てもらえないというのは結構悲しい状況です。, むしろ「外人」レッテルを貼られるようになってから、「私だって日本人なのにー」と自分のアイデンティティを意識することは増えた気がします。. © 2020 ECO’s ENGLISH All rights reserved. 0000003815 00000 n
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Sさんは3年間の予定で中米の関連会社に赴任しました。上司は早々に営業関係の仕事を大幅に任せてくれ、やり甲斐がありました。ところが半年後に上司が交替しました。新任の上司は前の上司とは打って変わって厳しく、細かいことまで干渉がましく指図します。鬱々としていたところへ、仕事を渉外から営業用の資料作りに替えられました。人が作った資料をまとめるだけの仕事は、まるで「人間スキャナー」です。面白くなく、夜も寝付けなくなりました。, 上司の覚えが悪いうえに他の駐在員にも変人扱いされ、現地社員とも打ち解けず、孤独感が募りました。袋小路に追い詰められた気持ちでした。睡眠薬を飲んでも熟睡できず、いつしかウィスキーを毎晩ボトル一本近く空けるほどになりました。不眠と過飲のせいでいつも体がけだるく、そのうえ赴任前に罹った奥歯の歯根炎に副鼻腔炎が併発して、これがなかなか治りません。鼻がよく詰り、頭がボーッとして仕事に熱が入りませんでした。, 配転数か月後、熱が出て現地の病院に受診し、風邪とアルコール性肝障害との診断で入院しました。この際、主治医は上司からの依頼を受けたと見え、精神科医受診を指示しました。ところが面接ではホームシックだの何だのという見当外れの見立てで失望し、その後二度と面接を受けませんでした。数日後の夏期休暇の前日、熱が下がって退院し、故郷で休日を過ごすため翌日帰国の途につきました。, 一時帰国時健診で診察した産業医は、上司から事情を伝えられていた人事課長の意を受けて、彼に精神科受診を勧めました。精神科医は「抑うつ状態」と診断し、「焦燥と閉塞感からアルコールに逃避している。状況因として職場環境が問題」だとしました。急な異動が難しいので彼は一旦任地に戻りましたが、その後も上司とはうまくゆきませんでした。しばしば無断欠勤を繰り返し、幾度か「体力低下」を理由に数日間入院もしました。このような状況を知った産業医は精神科医と相談し、人事課長に「現地での勤務継続は無理。早急に帰国のうえ治療が望ましい」と伝えました。会社はそれを受けて本人の帰任を決めました。, 帰国当夜は会社の近くに泊まり、翌日一旦出社の後、精神科医の面接を受けるという段取りでした。ところが当日、約束の時刻に出社せず電話にも出ないので、人事課長がホテルまで起こしに行きました。夜明け近くまで酒などで羽目を外したようで、面接では「酩酊状態で判断力を欠き、診断は困難」とのことでした。後日再診の結果、断酒のため教育入院が必要とされ、本人も治療を受けて仕事を続けたいと望んだので、専門病院に紹介されました。, 入院中、AA(Alcohol Anonymous)断酒会に加わりましたが、他の会員の破滅的な生き様を知って距離を感じ、AAに絡めた治療は意味がないと見て退院し、通院もしませんでした。その後あれこれ思い悩んだ末、「会社に強いられた精神科治療から開放されたい」と、経済的には苦しいけれども退職を決意しました。会社は躊躇なく辞表を受理しました。退職後本人から人事課長に宛てた源泉徴収書送付依頼の手紙に、次のような文がありました。, 「‥‥退職後、自分の病気は一体何なのかを知りたくて検査を受けました。結果は失明の危険があるほど進行した副鼻腔炎とのことで、すぐ手術を受けました。歯根炎から波及したものだそうです。また不眠は睡眠時無呼吸症候群のせいとのことでした。とも角、今は鼻からガーゼが外され、呼吸が大変楽になりました。頭重感やめまいも取れ、不眠も解消へと良いことづくめです。それにしても在職中の精神科受診は、結局、半年も原疾患の発見を遅らせただけで、会社にとっても私にとってもおカネと労力の無駄な消耗でした・・・」, 以上が本事例の概要です。上司との反目と身体的な不調がうつ反応と過飲・無断欠勤などの問題行動の契機となり、このため退職に至ったケースですが、なぜこのような事態になったのでしょうか。, 赴任当初の上司との関係は良かったのに、交替した上司とはうまくゆきませんでした。上司の当人への対応が高圧的で、特に当人が「人間スキャナー」と評する脇役的業務への配転は、二人の離反を決定的にしました。しかし上司と他の駐在員や現地社員との間柄は円満で、親会社人事担当者の二人に対するそれまでの評価も悪くはなかったようです。結局、相性が悪かったということになりますが、上司については、部下の気持ちを汲むという配慮や、適材を適所にとの判断が充分ではなかったようです。本人の忍耐力が乏しく、態度が不遜であったところへ、上司に清濁合わせ飲む包容力がなかったせいかもしれません。, 海外では日本人が少ない職場で日本人上司に疎外されると逃げ場がありません。駐在員は若手でも一般に管理職扱いで、国内勤務よりも裁量性は高いものの、その分責任は重くなります。責任感が強ければ過労に陥りやすく、手腕が伴わなければ自信をなくしてうつに陥る素地があるわけです。言葉や考え方が違う現地社員との間に齟齬を生じる例も稀ではありません。メンタルヘルス不調者、自殺者は一定の要件を満たせば労災保険の補償対象ともなり、業務との関連が認められるメンタルヘルス不調には、事業者の管理責任が問われる傾向にあります。このため、派遣前に駐在員全員にメンタルヘルス教育を行うことは非常に重要だといえるでしょう。, メンタルヘルス不調では身体疾患以上に医師・患者間の意思疎通が大切で、言葉が通じにくい海外では医療的対応は一般に困難です。不眠や軽い体調不良の場合は、まず休ませて心身の疲労回復を図るべきですし、言葉に不自由がなく、現地担当医が日本人の心情に理解が深ければ、現地で精神科的治療を受けるのもよいでしょう。しかし一応の勤務ができていても、作業能力が著しく低下しているとか、身体的不調が強い場合、あるいは逃避願望や被害妄想が見られる場合は、躊躇せず帰国させるのが一般的には無難です。したがって本件での産業医の対応は、概ね妥当であったといえます。, 当人が問題行動を起こした直接のきっかけは上司との不和ですが、もしこれが国内での出来事であったなら、人事課長や産業医の早期介入によって問題は回避できたかもしれません。あるいは産業医が当人や上司と知己の間柄であったならば、電話やメールで一歩踏み込んだ対応もできたでしょう。普段から親密な関係を築いていれば、地理的に離れても心理的距離は近くなります。海外駐在員の心の健康管理には、体の健康管理にも増して、普段から社員と産業医は気脈を通じておくことが大切です。, なお結果論になりますが、産業医と精神科医はうつ反応の要因として難治性副鼻腔炎には余り気に留めず、また不眠はうつの症状だとして睡眠時無呼吸症候群には思い至らなかったようです。つまり要因として「疾病起因性」よりも「業務起因性」を重視したことになります。心の歪みが体の症状として現れるのが心身症であれば、本例は上司との齟齬やそれによる大量飲酒が身体症状を悪化させたにせよ、「身心症」ともいえるかもしれません。ある徴候に囚われて考えが固定すると、他の徴候を見逃して診断を誤ることがあります。診断が主観的判断による場合が多いメンタルヘルス領域では、この点にも注意すべきでしょう。, ポジティブ・シェアリング ~やってみよう・教えよう 疲れやストレスと前向きにつきあうコツ~.